美女に振りまわされつつ、事件調査も生活の糧にしているフリーライターの柚木草平。

影だけが妖しく壁を伝い、眠りだけがすべてを宰領する月蝕領映画館。

北方の国境近く、北州に知事として赴任したディー判事。以来数カ月というもの平穏な日々が続いていた。

とうとう私立探偵免許が戻ってきた。長く辛かった失意の時代とはおさらばだ。

廃棄処分を免れたボイルドとウフコックは、“三博士”のひとりクリストファー教授の指揮の下、9名の仲間とともにマルドゥック市へ向かう。

「ぼくはきみを殺した。ついに、というべきか。

上京中の資産家が絞殺され、現金一千万円が奪われた。高級外車に残された道路地図には、三つの港町の頁に謎の数字が…。

ピカソ、フェルメール、モネ、安井曾太郎、デューラーなど傷んだ肖像画にまつわる人物と、事件の謎をキャンバス越しに究明する美術ミステリー連作短編集。

「パパが、ママが、帰ってこないの」警視庁捜査一課、岡部警部の部下・坂口を五歳の姪が訪ねて訴えた。

時代錯誤な家訓が邪魔をして結婚できない、勧修寺家の御曹司・文麿。

天才科学者・真賀田四季。彼女は五歳になるまでに語学を、六歳には数学と物理をマスタ、一流のエンジニアになった。

十三歳。四季はプリンストン大学でマスタの称号を得、MITで博士号も取得し真の天才と讃えられた。

密室状態のマンションの一室で、若者4人の死体が発見される。彼らは皆新興宗教団体の信者たちだった―。

指一本触れることなく言葉を交わすだけで官能の極点に達する。

元アメフト選手のザックは無実の罪で2年の刑務所暮らしを強いられていた。

切腹を命じられた茶道の祖師のたたりか。利休の旧跡巡りをしていた大学生が、京都・太秦に作られた茶室で毒殺された。

短編の名手が綴る 哀しく愛しい男と女 貧しくも、明日への夢を持って健気に生きる女。

胸おどる出会い。迫り来る危機。

「山は半分殺してちょうどいい―」現代の狩人であるマタギを取材していた編集者・美佐子は動物写真家の吉本から教えられたその言葉に衝撃を受ける。

恋人たちが出会った不可解な事件…。二人は、愛の力でその謎に立ち向かう。

ニューヨークの私立探偵リディアと相棒のビルは、仕事で香港を訪れていた。

警視庁組織犯罪対策部第四課の刑事・秋川恭介は、旧友の不審死をきっかけに権力の闇に踏み込んでいく。見え隠れする検察の影。

南北朝の争いから十年、平安を取り戻しつつある京の都。奇怪な歌に予言されるように京随一の遊女が惨殺された。

昭和二年・軽井沢―深い霧の立ちこめる山中、道に迷った十三郎たちは医学者・八槇慶四郎博士の屋敷・青鱗館にたどり着いた。

新宿発南小谷行きの特急「スーパーあずさ11号」のグリーン車で、一人の男が、腹部を刺されて殺された。男の名は、浦和公康。

ギャングの世代間抗争に端を発した拷問殺人の背後には、闇の軍属カトル・カールの存在があった。

頑迷な男を襲う白昼夢。(「夕化粧」)人形作家の恐るべき新作。

新宿連続暴行事件―最初に事件が起きたのは、夏の始まり、7月の最初の週だった。

新宿連続暴行事件―最初に事件が起きたのは、夏の始まり、7月の最初の週だった。

あの晩、私は変な男を見た。

動物園の飼育係が奇妙な暗号を残し、猿山で殺されていた。

トリュフが日本に自生しているかをめぐって口論になる設定からはじまる、奇抜で奇妙な表題作「トリュフとトナカイ」や、一流のコレクターを目ざす、鼻もちならぬ友人への嫌悪感から、殺人にはしる「金津の切符」、氷上の殺人事件に出くわした若き女性による犯人探し「蚊取湖殺

12月30日の夜、神奈川大学駅伝チームの女子マネージャーが誘拐され、監禁中の彼女の映像がTV局に届く。

小夜は12歳。人の心が聞こえる〈聞き耳〉の力を亡き母から受け継いだ。

瀟洒なホテルの中庭。こぢんまりとしたパーティの席上で、気鋭の脚本家が不可解な死を遂げた。

富士山地下で、怪しげな低周波地震が頻発。そしてついに噴火。

私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。

1873年、オスマン・トルコの辺境、ヒッサルリクの丘。

行方不明の父親を捜すため、倉西美波はアルバイトに励んでいる。

医療界を震撼させたバチスタ・スキャンダルから1年半。

急行列車の多重密室、衆人環視の雪密室など、本格黄金期を代表する不可能犯罪の巨匠、ジョン・ディクスン・カーが遺した「最終定理」とは…? 俊傑8人の才が冴え渡るアンソロジー、全編書き下ろし。

伊三次とお文の目下の心配事は少々気弱なひとり息子伊与太の成長。